アトピーからのお願い
街でめちゃひどいアトピーの人を見かけて、つい目で追ってしまうときがある。自分もアトピーなのに、ほかのアトピーの人を見ると「うわぁ大変そう……」と気が重くなる。直接会話する場面もたまにあり、緊張する。アトピーでもアトピーに対しては気をつかってしまう。外見からツラさが瞬時に伝わり、あんまり見すぎちゃダメだとか、傷つけるようなこと言わんようにとか考えて身構えてしまうんだと思う。
そういう場面でどう振る舞うのが正解かは状況によるので何とも言えない。でもまあこれはほぼ確実にこうしたほうがいいんじゃないかなというのはアトピー当事者として何個か思い当たる。日頃から関わり合いのある人に向けて直接「こうしてほしい」と伝えるって、アトピーにとってなかなかハードルの高いことなので、ちょっとこの場で紹介させていただこう。一般化しすぎても責任とれないので自信のあるやつだけ書いとこう。それは、「ひどいね」より「かゆそうだね」のほうが精神的ダメージが少ないということだ。何となくわかると思う。
まずそもそも、アトピーについて言及されること自体、結構「うっ」ってなる。普段よりマシで機嫌よく過ごしているときに、「あっ…首赤いけどどうしたん」とか指摘されると結構引きずる。ベストコンディションでもそうなのかと軽く絶望してしまう。なので言わないで済むなら言わないほうがいいかもしれないけど、言わないと絶対不自然だろみたいなときもあると思う。そんなときは、「かゆそう」という言葉のチョイスが無難だ。「そこかゆそうやね」と淡々と言う感じで。なんでかはよくわからないけど、ちょっと温かい感じを受ける。
アトピー側からの一方的なお願いで恐縮ですが、そんなに難易度の高いことじゃないし、角が立つのを最小限に抑えられるという意味では、お互いに良いことな気がするので伝えました。もっと良い言い方があるとか、ほかに留意しとくと良さそうなこと知ってるよとか、あれば教えていただけると幸いです。